「え、これ病気?」そら豆が黒くなる原因と対策を徹底解説!
丹精込めて育てたそら豆や、収穫したばかりのそら豆に、なんだか黒い斑点やカビのようなものを見つけて「これって病気?食べられるの?」と心配になった経験はありませんか?特に、そら豆の莢や豆自体が黒ずんでいると、ガッカリしてしまいますよね。
この記事では、そら豆に発生しやすい「黒い」病気の正体や、その原因、そして大切なそら豆を守るための具体的な対策について、家庭菜園初心者の方にも分かりやすく解説していきます。
そら豆が黒くなる主な原因はこれ!
そら豆が黒くなる原因はいくつか考えられますが、代表的なのは「病気」によるものです。特に注意したいのが、以下の2つの病気です。
1. さび病(褐斑病)
そら豆の葉や茎、ときには莢(さや)に、赤褐色や黒褐色の小さな斑点が多数現れる病気です。まるでサビがついたように見えることから、「さび病」と呼ばれます。進行すると、葉が黄色くなって枯れたり、莢の中の豆が十分に育たなくなったりすることがあります。
- 原因: 糸状菌(カビ)の一種が原因で、特に湿気が多く、風通しが悪い環境で発生しやすくなります。肥料のやりすぎで株が過密になったり、雨が続いたりすると、菌が繁殖しやすくなります。
 - 特徴: ポツポツとした斑点状で、触ると粉っぽい胞子がつくこともあります。葉の裏側にも現れやすいです。
 
2. 灰色かび病
葉や茎、花、莢などに灰色のカビが生える病気です。病気が進行すると、黒っぽい斑点になったり、腐ってしまったりすることがあります。特に、枯れた花や葉が残っている部分から発生しやすい特徴があります。
- 原因: こちらも糸状菌(カビ)が原因です。低温多湿の環境を好み、傷ついた部分や、すでに病気にかかっている部分から侵入・繁殖します。
 - 特徴: 灰色っぽいカビがフワフワと生え、病斑部が水っぽく腐敗していくことがあります。黒っぽい点々として現れることもあります。
 
その他に考えられること
- 生理障害: 栄養バランスの偏りや、急激な温度変化、乾燥なども、そら豆の生育に影響を与え、変色の原因となることがあります。
 - 害虫被害: アブラムシなどの害虫の排泄物(すす病を誘発)や、食害の跡が黒っぽく見えることもあります。
 
大切なそら豆を守る!病気対策と予防法
病気になってしまったそら豆も、早期発見・早期対策が重要ですが、まずは病気にならないための予防が何よりも大切です。
1. 栽培環境を整える
- 風通しを良くする: 株間を十分に開けて植え付け、茂りすぎたら適度に剪定(せんてい)を行い、風通しを良くしましょう。株が密になると湿気がこもりやすくなり、病気の原因になります。
 - 水はけの良い土壌: 水はけの悪い土壌は根腐れや病気の原因になります。必要であれば、堆肥や腐葉土を混ぜて土壌改良を行いましょう。
 - 適度な施肥: 肥料のやりすぎは、株が軟弱に育ち、病気にかかりやすくなる原因になります。特に窒素肥料の与えすぎには注意し、バランスの良い肥料を与えましょう。
 
2. 日常的な管理と早期発見
- 枯れた葉や病気の葉はすぐに除去: 枯れた葉や病気にかかった葉、花がらは、病原菌の温床になることがあります。見つけたらすぐに取り除き、畑の外に出して処分しましょう。
 - 畑を清潔に保つ: 収穫後の残渣(ざんさ)は病原菌の住処になることがあります。栽培が終わったら、必ず残渣をきれいに片付けましょう。
 - 連作を避ける: 同じ場所で続けてそら豆を栽培すると、土壌中に病原菌が蓄積されやすくなります。可能であれば、数年間は別の作物を育てる「連作障害」を避けましょう。
 - こまめな観察: 毎日そら豆の様子を観察し、少しでも異変を感じたら、すぐに原因を調べて対策を講じることが重要です。
 
3. 病気が発生してしまったら
もし病気が発生してしまったら、以下の対策を試しましょう。
- 病気の葉や莢を取り除く: 病気が広がるのを防ぐため、黒い斑点やカビが見られる部分は、思い切って取り除きましょう。取り除いたものは、他の植物に移らないように、袋に入れて捨てるなど適切に処分してください。
 - 薬剤の散布: 病気が広範囲に及ぶ場合や、初期の段階で抑えたい場合は、植物用の殺菌剤を使用することも検討しましょう。使用する際は、必ず製品の取扱説明書をよく読み、記載された用法・用量を守ってください。特に収穫間近のそら豆には注意が必要です。
 - 土壌の改善: 病気が繰り返し発生する場合は、土壌環境が原因である可能性があります。堆肥などを投入して土壌の微生物環境を整えたり、天地返しを行ったりするのも有効です。
 
収穫後のそら豆が黒い場合
収穫したそら豆の莢や豆に黒い斑点がある場合、それが病気によるものであれば、残念ながら食用には適さないことが多いです。特にカビが生えている場合は、食べずに処分するようにしましょう。
しかし、黒い斑点があっても、ごくわずかなもので、中の豆が健康な状態であれば、その部分を取り除いて食べられることもあります。最終的な判断は、ご自身の目で見て、匂いをかいで、異常がないか慎重に確認するようにしてください。
まとめ:予防と早期対策で美味しいそら豆を!
そら豆に黒い斑点やカビが発生するのは、主に「さび病」や「灰色かび病」といったカビによる病気が原因です。これらは、湿気や風通しの悪さが主な発生条件となります。
大切なそら豆を守るためには、株間を十分に取る、枯れた葉を取り除く、水はけの良い土壌にするなど、日頃からの予防と環境整備が非常に重要です。もし病気が発生してしまっても、早期に病斑部を取り除き、必要であれば薬剤を適切に使用することで、被害を最小限に抑えることができます。
病気に負けず、美味しいそら豆をたくさん収穫できるよう、ぜひこれらの対策を実践してみてくださいね!