大切な木を守ろう!カミキリムシ被害から木を「復活」させる秘訣と徹底対策
お庭のシンボルツリーや大切な果樹が、なんだか元気がない…もしかしたら、それはカミキリムシの仕業かもしれません。幹に穴が開いていたり、おがくずのようなフンが落ちていたりしたら要注意です。カミキリムシの幼虫は、木の内部を食い荒らし、放っておくと木が枯れてしまうこともあります。
でも、ご安心ください!早期発見と適切な対策で、大切な木を「復活」させ、元気を取り戻すことは十分に可能です。今回は、カミキリムシの被害から木を守るための具体的な方法と、知っておきたい予防策を分かりやすくご紹介します。
あなたの木は大丈夫?カミキリムシ被害のサインを見つけよう
カミキリムシの被害は、初期段階で気づくことが何よりも大切です。以下のサインがないか、定期的に木の様子をチェックしてみましょう。
- おがくずのようなフン(木くず)が落ちている: 幹の根元や枝の分岐点に、虫が木を食べたときに出るフン(木くず)が積もっていたら、幼虫が内部にいる可能性が高いです。
 - 幹や枝に不規則な穴が開いている: カミキリムシの成虫が卵を産み付けたり、幼虫が脱出したりした跡です。小さな穴から、割り箸が入るような大きな穴まで様々です。
 - 樹液が出ている、または変色している部分がある: 幼虫が食害した部分から樹液がにじみ出ていたり、幹の樹皮が変色して黒ずんでいたりすることがあります。
 - 枝が枯れる、葉が変色する: 被害が進行すると、木の栄養供給が阻害され、部分的に枝が枯れたり、葉の色が悪くなったりします。
 
これらのサインを見つけたら、すぐに次の対策を検討しましょう。
被害の程度別!木を「復活」させる具体的なステップ
カミキリムシの被害状況に応じて、適切な対策を選びましょう。
【軽度の場合】早期発見が鍵!自分でできる応急処置
まだ被害が限定的で、穴が小さく数も少ない場合は、ご自身で対処できる可能性があります。
- 穴の特定と駆除: 幹に開いた穴を探し、細い針金やドライバーなどを差し込んで、幼虫を突き刺して駆除します。幼虫が中にいると「ブチッ」という感触があることも。
 - 専用殺虫剤の注入: 園芸店などで手に入るカミキリムシ専用の殺虫剤(スプレータイプやチューブタイプ)を、幼虫の開けた穴に直接注入します。薬剤が内部に届くようにしっかり押し込みましょう。
- ポイント: 薬剤は木の種類や状況に合わせて選び、説明書をよく読んで使用量を守りましょう。特に農薬登録されたものを選ぶと安心です。
 
 - 穴の処置: 幼虫を駆除し、殺虫剤を注入した後は、雨水や病原菌の侵入を防ぐために、木工用ボンドやカルスメイトなどの保護材で穴を塞ぎます。
 - 樹勢の回復: 被害を受けた木は体力が落ちています。緩効性の肥料を施したり、水やりを適切に行ったりして、木の健康状態を良くしてあげましょう。元気な木は病害虫への抵抗力も高まります。
 
【中度〜重度の場合】専門家の力を借りるのが賢明!
被害が広範囲に及んでいる、幹の複数箇所に大きな穴が開いている、枝が枯れているといった重度の場合は、ご自身での対処は難しいかもしれません。
- 樹木医や造園業者に相談: 専門知識を持つ樹木医や造園業者に相談し、診断と適切な処置を依頼しましょう。彼らは被害状況を正確に判断し、より強力な薬剤の使用や、木の外科手術のような専門的な治療を行ってくれます。
 - 樹幹注入剤の検討: 専門家は、木全体に薬剤を行き渡らせる「樹幹注入剤」を使用することもあります。これは効果が高い反面、専門知識が必要なため、個人での使用はおすすめできません。
 
カミキリムシの被害を「予防」する!もう悩まないための対策
被害を受けてから対処するよりも、予防に力を入れることが最も効果的です。
- 防虫ネットや不織布で幹を保護: 特に幼木や被害を受けやすい種類の木には、幹の根元部分に目の細かい防虫ネットや不織布を巻いて、成虫が卵を産み付けられないようにします。
 - 木酢液や竹酢液の散布: 定期的に木酢液や竹酢液を希釈して幹や枝に散布すると、カミキリムシが寄り付きにくくなると言われています。ただし、効果は限定的であるため、他の対策と併用しましょう。
 - 適切な剪定と清潔な管理: 枯れ枝や病気にかかった枝は、カミキリムシの隠れ家になりやすいので、定期的に剪定して清潔に保ちましょう。また、木の周りに落ち葉や雑草が溜まっていると、カミキリムシの幼虫が隠れやすくなります。
 - 捕殺とパトロール: 成虫のカミキリムシは、夏から秋にかけて活発に活動します。見つけたら捕殺し、卵を産み付けられる前に数を減らすことが重要です。定期的に木の周りをパトロールしましょう。
 - 共存する植物の活用: ネギやニンニクなど、カミキリムシが嫌うと言われる植物を木の近くに植えるのも一つの方法です。
 
まとめ:諦めずに、大切な木を一緒に守りましょう!
カミキリムシの被害は、発見が遅れると木が枯れてしまうこともありますが、適切な知識と対策があれば、大切な木を救い、再び元気にすることができます。日頃から木の様子をよく観察し、異変に気づいたらすぐに行動に移しましょう。もしご自身での対処が難しいと感じたら、迷わず専門家を頼ることも大切です。あなたの木がこれからも健やかに育つよう、愛情を込めて見守ってあげてくださいね!