顎変形症を治したい！「口腔外科」ってどんなことをしてくれるの？徹底解説！

顎の形や噛み合わせのお悩み、もしかして「顎変形症」かもしれませんね。顎変形症の治療を考えるとき、よく耳にするのが「口腔外科」という言葉です。でも、「口腔外科って、具体的に何をしてくれるんだろう？」と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか？

今回は、顎変形症と口腔外科の関係、そして口腔外科がどのような役割を果たすのかを、わかりやすく丁寧にご説明します！

まず、顎変形症とは、上あご（上顎骨）や下あご（下顎骨）の大きさ、形、または位置に異常があるために、正しい噛み合わせができなかったり、顔の見た目にも影響が出たりする状態を指します。

例えば、「受け口（下顎前突）」や「出っ歯（上顎前突）」、または「顔の歪み（顔面非対称）」などが代表的な例です。これらの症状は、単に歯並びだけの問題ではなく、顎の骨格そのものに原因があることが多いのが特徴です。

口腔外科（こうくうげか）は、その名の通り「お口の中」や「あご」、「顔面」とその周辺に発生する病気や怪我を診断し、外科的な治療を行う専門分野です。一般的な歯科医院では抜歯や虫歯治療が中心ですが、口腔外科ではより専門的な治療が提供されます。

具体的には、親知らずの抜歯や顎関節症の治療、口の中のできもの（腫瘍）の摘出、外傷（骨折など）の治療などが挙げられます。そして、顎変形症の治療も、口腔外科が非常に重要な役割を担う分野の一つなのです。

なぜ顎変形症の治療に口腔外科が欠かせないのでしょうか？それは、顎変形症の根本的な原因が「骨格のズレ」にあるからです。

歯並びだけを整える「歯科矯正治療」では、歯を動かすことで噛み合わせを改善できます。しかし、顎の骨格そのものが大きくずれている場合、歯だけを動かしても限界があります。顎の骨の位置や形を変えるためには、外科的な手術が必要になります。

この「顎の骨を動かす手術」を行うのが、まさに口腔外科医の専門分野なのです。

顎変形症の治療において、口腔外科が中心となって行うのが「顎矯正手術（がくきょうせいしゅじゅつ）」、または「外科矯正（げかきょうせい）」と呼ばれる手術です。

この手術は、あごの骨を理想的な位置に移動させることで、噛み合わせを改善し、顔のバランスを整えることを目的とします。一般的な流れとしては、以下のようなステップを踏むことが多いです。

術前矯正（じゅつぜんきょうせい）：手術の前に、まず矯正歯科医が歯並びを整えます。これは、手術後に正しい噛み合わせになるように、歯を適切な位置に並べておくための準備です。この期間は、数ヶ月から1年半程度かかることもあります。
顎矯正手術：口腔外科医が、全身麻酔のもと、あごの骨を切って移動させ、正しい位置に固定する手術を行います。手術の種類は、上あごを動かす「上顎骨切り術」、下あごを動かす「下顎骨切り術」、あるいは両方を組み合わせる「上下顎骨切り術」など、患者さんの状態によって様々です。手術は通常、口の中から行うため、顔に傷が残ることはほとんどありません。
術後矯正（じゅつごきょうせい）：手術後、矯正歯科医が再び歯並びの微調整を行います。これは、手術で移動した顎の骨に歯をしっかりと馴染ませ、最終的な噛み合わせを完成させるためです。

このように、顎矯正手術は、口腔外科医と矯正歯科医が密接に連携し、二人三脚で治療を進めていく「チーム医療」が不可欠な治療です。

顎変形症の中でも、特に以下のようなケースで口腔外科での手術が検討されます。

もちろん、手術が必要かどうかは、患者さん一人ひとりの状態によって異なります。必ず専門医による詳細な検査と診断が必要です。

顎変形症の治療において、口腔外科は骨格のズレを外科的に改善する非常に重要な役割を担っています。もし、ご自身の顎の形や噛み合わせで悩んでいて、「もしかしたら顎変形症かも？」と感じたら、まずは矯正歯科または口腔外科を受診し、専門医に相談してみてください。

口腔外科医と矯正歯科医が連携して、あなたに最適な治療計画を提案してくれるでしょう。理想の噛み合わせと美しい笑顔を手に入れるために、一歩踏み出してみませんか？

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