余寒見舞い(よかんみまい)はいつからいつまで?寒中見舞いとの違いも徹底解説!
寒い日が続く季節、ふと「余寒見舞いっていつ出すんだろう?」「寒中見舞いと何が違うの?」と疑問に思ったことはありませんか? どちらも冬の挨拶状ですが、実は送る時期やニュアンスが異なります。
今回は、余寒見舞いを送るのに最適な時期から、寒中見舞いとの明確な違い、そしてそれぞれのマナーまで、分かりやすく解説していきます。これであなたも、季節の挨拶状マスターに!
余寒見舞いって、そもそも何?
「余寒見舞い(よかんみまい)」とは、暦の上では春になったにもかかわらず、まだ肌寒い日が続いている時期に、相手の健康を気遣い、安否を尋ねる挨拶状のことです。
「余寒」という言葉が示す通り、春の訪れを感じつつも、去りがたい冬の寒さが残っている様子を表しています。相手の体調を気遣う気持ちを伝える、心温まる便りと言えるでしょう。
余寒見舞いを送る時期は「立春」を過ぎてから
余寒見舞いを送るのに適切な時期は、「立春(りっしゅん)」を過ぎてからです。
立春は、二十四節気の一つで、例年2月4日頃にあたります。暦の上ではこの日から春が始まるとされています。しかし、実際にはまだまだ寒い日が続くため、立春を過ぎても寒さが残る時期に「余寒お見舞い申し上げます」と出すのが通例です。
具体的には、2月4日頃の立春から、3月初旬頃までを目安に送ると良いでしょう。地域によっては3月中旬頃まで寒さが続く場合もあるため、その地域の気候に合わせて判断することも大切です。
寒中見舞い(かんちゅうみまい)とはどう違うの?
余寒見舞いと混同されやすいのが「寒中見舞い(かんちゅうみまい)」です。どちらも寒い時期に出す挨拶状ですが、決定的な違いは送る時期にあります。
挨拶状の種類  | 送る時期  | 目的・ニュアンス  | 
寒中見舞い  | 松の内(1月7日まで、または15日まで)が明けてから、立春まで  | 寒さの厳しい時期に相手の健康を気遣う。喪中の場合などにも。  | 
余寒見舞い  | 立春を過ぎてから、3月初旬頃まで  | 暦の上では春でも残る寒さを気遣う。  | 
簡単にまとめると…
寒中見舞い:冬の最も寒い時期(お正月明け〜立春前)に出す
余寒見舞い:春になっても残る寒さ(立春後〜3月初旬頃)に出す
年賀状を出しそびれてしまったり、喪中のため年賀状が出せない場合に、寒中見舞いで新年の挨拶に代えることもあります。一方、余寒見舞いは、あくまでも「暦の上では春なのに、まだ寒いですね」という季節の挨拶です。
余寒見舞いを出すタイミングの注意点
相手の地域の気候を考慮する: ご自身の地域が暖かくても、相手の地域がまだ厳冬期であれば、余寒見舞いよりも寒中見舞いの方が適切かもしれません。
年賀状の返礼として: 年賀状をくれた方へ、お礼を兼ねて余寒見舞いを出す場合もあります。この場合は、相手が年賀状を受け取ってからあまり日が経たないうちに送るのが礼儀です。
余寒見舞いの書き方とマナー
余寒見舞いも、他の挨拶状と同様に、いくつかのマナーがあります。
1. 時候の挨拶
季節感を表す言葉から書き始めます。
「余寒の候、皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。」
「立春とは名ばかりの寒さが続いておりますが、お元気でお過ごしでしょうか。」
「梅のつぼみも膨らみ始めましたが、まだまだ寒い日が続いております。」
2. 相手を気遣う言葉
相手の健康を気遣う言葉を添えます。
「皆様におかれましては、くれぐれもご自愛くださいませ。」
「暖かくなるまで、どうぞご無理なさらないでください。」
3. 近況報告や返礼の言葉
簡単な近況を伝えたり、年賀状への返礼を述べたりします。
「おかげさまで、私どもも元気に過ごしております。」
「先日は温かい年賀状を頂戴し、誠にありがとうございました。」
4. 結びの挨拶
今後の健康や幸せを願う言葉で締めくくります。
「皆様のご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます。」
「寒さ厳しき折、くれぐれもご自愛のほどお祈り申し上げます。」
5. 日付
余寒見舞いの場合、年号は省略し「令和〇年〇月」や「二月」などと記します。
【例文】
余寒の候、皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。
暦の上では春とは申しますが、まだまだ厳しい寒さが続いております。
おかげさまで、私どもも元気に過ごしております。
〇〇様におかれましても、くれぐれもご無理なさらないよう、ご自愛のほどお祈り申し上げます。
令和〇年二月
まとめ:心遣いが伝わる余寒見舞いを
余寒見舞いは、春が来たのにまだ肌寒い時期に、相手の健康を気遣う温かい気持ちを伝える挨拶状です。寒中見舞いとの違いを理解し、適切な時期に送ることで、より丁寧な心遣いが伝わります。
ぜひ、季節の移ろいを感じながら、大切な方へメッセージを送ってみてはいかがでしょうか。