顎変形症の手術後「プレート除去」って必要? 気になる疑問をスッキリ解決!
顎変形症の手術を経験された方、あるいはこれから手術を控えている方にとって、「術後に体内に残るプレートってどうなるの?」という疑問は、とても気になりますよね。特に「顎変形症 プレート除去」という言葉を耳にすると、「また手術するの?」と不安に感じるかもしれません。
この記事では、顎変形症の手術で使われるプレートの役割から、除去の必要性、そして気になる除去手術の実際まで、皆さんの疑問を解消できるよう、分かりやすく解説していきます。安心して、次のステップへ進むための情報として、ぜひ参考にしてくださいね。
顎変形症の手術で使われる「プレート」ってどんなもの?
顎変形症の手術では、顎の骨を切って動かし、正しい位置で固定するために、小さなチタン製のプレートやスクリュー(ネジ)が使われます。これらは、骨がしっかりと結合するまでの間、動かないように支えるための、いわば「骨のギプス」のような役割を果たすんです。
チタンは、私たちの体と非常に相性が良い(生体適合性が高い)素材として知られています。アレルギー反応が起こりにくく、骨と結合する力も強いため、医療分野で広く使われているんです。手術後、このプレートとスクリューは、顎の骨の内部にしっかりと固定された状態になります。
プレートは「ずっと入れたまま」でも大丈夫なの?
「このまま体内に残しておいて、何か問題はないのかな?」そう心配になる方もいるでしょう。結論から言うと、多くの場合、チタン製のプレートは、特別な問題がなければ体内に一生残しておいても大丈夫です。
生体適合性の高いチタンは、体内で悪影響を及ぼすことはほとんどありません。アレルギーが起こる可能性も非常に低いとされています。実際に、心臓のペースメーカーや人工関節など、長期間体内に留置される医療機器にもチタンが使われています。
じゃあ、なぜ「プレート除去」をする人がいるの? 除去の必要性は?
基本的に一生体内に残しておいても問題ないとされるプレートですが、それでも除去を検討するケースはいくつかあります。除去の必要性は、患者さんの状態や医師の判断によって異なりますが、主な理由は以下の通りです。
- 感染症の発生: 稀ではありますが、プレートの周囲で細菌感染が起こることがあります。感染が起こると、痛みや腫れ、膿が出るなどの症状が現れるため、プレートを除去して感染源を取り除く必要があります。
 - アレルギー反応: ごく稀に、チタンに対するアレルギー反応が出る方もいます。かゆみや発疹などの症状が現れた場合、プレート除去が検討されます。
 - 痛みや不快感: プレートが神経や軟部組織に触れることで、痛みや違和感、しびれなどの不快な症状が出ることがあります。特に顎の動きが大きい部分や、薄い皮膚の下にプレートがある場合に感じやすいことがあります。
 - 審美的な理由: ごく稀に、皮膚の薄い方などで、プレートの形が浮き出て見えてしまうことがあります。見た目を気にされる場合に、除去を希望されることがあります。
 - 患者さん自身の希望: 特に問題がなくても、「体内に異物があるのが気になる」「将来的に何かあったら心配」といった精神的な理由から、患者さん自身が除去を希望されるケースもあります。
 
このように、プレート除去が必要になるかどうかは、個々の状況によって大きく異なります。無理に除去する必要がないことも多いので、不安な場合は担当の先生に相談してみましょう。
プレート除去手術ってどんな感じ? 痛みはある?
プレート除去手術は、初回の手術に比べて一般的に負担が少ないとされています。多くの場合、全身麻酔下で行われますが、初回手術よりも短時間で済むことが多いです。
手術の基本的な流れは、初回手術の際に切開した傷跡を再度開いて、プレートとスクリューを取り出すというものです。骨とプレートが完全に結合している場合は、プレートを外す際に少し力が必要になることもありますが、骨を削ったり大きく形を変えたりすることはありません。
「痛みはある?」と心配されるかもしれませんが、手術中は麻酔が効いているため痛みを感じることはありません。術後は、個人差はありますが、鈍い痛みや腫れが出ることがあります。しかし、痛み止めでコントロールできる範囲であることがほとんどで、数日~数週間で落ち着くことが多いです。
回復期間も、初回手術よりも短い傾向にあります。多くの場合、数日で日常生活に戻れることがほとんどです。
プレート除去を検討するタイミングと、医師との相談の重要性
プレート除去を検討する場合、一般的には顎の骨が完全に結合し、安定した状態になってから行われます。これは、手術後少なくとも1年以上経過してから、と考えるのが目安です。骨の治癒には時間がかかるため、焦って除去することは避けましょう。
最も大切なのは、「もしプレート除去を検討したい」と思ったら、必ず担当の口腔外科医や矯正歯科医に相談することです。
- プレート除去のメリット・デメリット
 - あなたの顎の状態と、除去の必要性
 - 除去しなかった場合の懸念
 - 除去した場合の術後の経過
 
など、疑問に思うことや不安なことは、どんな小さなことでも遠慮なく質問してください。医師は、あなたの顎の状態を最もよく理解していますし、最適な選択肢を一緒に考えてくれるはずです。
プレート除去は、前向きな選択肢の一つ
顎変形症の治療は、手術が終わってプレートが入った状態がゴールではありません。その後の経過や、ご自身の生活の質(QOL)もとても大切です。
「プレート除去」は、全ての人に必須の処置ではありませんが、もし体調や精神的な面で気になることがあれば、前向きに検討できる選択肢の一つです。
不安な気持ちを抱え込まず、専門の医師とじっくり話し合い、あなたにとってベストな道を選んでくださいね。あなたの顎が、これからも健やかに過ごせるよう、心から応援しています。