葬儀場や火葬場の隣って売れるの?不安を解消!賢い不動産売却のコツ
「住んでいる家のすぐ近くに葬儀場や火葬場ができた(または元々ある)んだけど、もしこの家を売ることになったらどうなるんだろう…」「やっぱり買い手は見つかりにくい?」そう心配されている方もいらっしゃるかもしれませんね。確かに、一般的には「敬遠されがち」というイメージがあるかもしれません。
でも、ご安心ください!葬儀場や火葬場の近くにある不動産でも、工夫次第でしっかり売却することは可能です。この記事では、そんな物件を売る際の「気になるポイント」と「賢く売るためのヒント」を、分かりやすくご紹介します。不安を解消して、あなたの不動産売却を成功させましょう!
葬儀場・火葬場の近くの不動産は「売れる」?
結論から言うと、売れます! ただし、何も工夫せず、ただ売りに出すだけでは、一般的な物件に比べて少し不利になる可能性があるのも事実です。
多くの人にとって、葬儀場や火葬場は「死」を連想させる場所であり、日常的に目にするのは避けたいと感じる方もいます。また、特に火葬場の場合は、煙やにおい、騒音などを気にする方もいるでしょう。このような「心理的な抵抗」が、売却のハードルとなることがあります。
そのため、立地によっては、周辺の類似物件に比べて価格が5%~20%ほど安くなる傾向がある、と言われています。ですが、これはあくまで一般的な傾向であり、決して「売れない」わけではありません。物件の条件や売り出し方によって、十分に買い手を見つけることは可能です。
デメリットだけじゃない!意外なメリットも
葬儀場や火葬場の隣という立地には、確かにデメリットはありますが、実は意外なメリットも隠されています。
知っておきたいデメリット
- 心理的抵抗がある買主がいる: やはり「縁起が悪い」と感じる方や、常に人の出入りがあることを気にする方など、心理的な抵抗から購入をためらう人がいる可能性があります。
- 価格が相場より下がることも: 前述の通り、同じような条件の物件に比べて、多少価格を下げないと買い手が見つかりにくい場合があります。
- 騒音や臭いを気にする人も: 火葬場の場合、ごく稀に煙や臭い、送迎車両の音などが気になるという人もいるかもしれません。ただし、最近の施設は環境対策がしっかりされており、ほとんど気にならないように配慮されています。
実はメリットもある!
- 交通の便が良いことが多い: 葬儀場や火葬場は、参列者がアクセスしやすいように、幹線道路沿いや駅から近いなど、交通の便が良い場所に立地していることが多いです。これは、住む人にとっても大きなメリットになります。
- 周辺施設が充実していることも: 交通の便が良い場所に建てられることが多いため、スーパーやコンビニ、病院など、生活に便利な施設が周囲に揃っているケースも珍しくありません。
- 新しい施設は景観に配慮されている: 最近建てられる葬儀場や火葬場は、周囲の景観に配慮したデザインが多く、一見してそれと分からないようなモダンな外観の施設も増えています。煙突も目立たない工夫がされています。
- 静かな住環境の場合も: 葬儀場や火葬場は、夜間に騒がしくなることが少なく、近隣住民にとっては意外と静かで落ち着いた住環境であると感じる人もいます。
賢く売るためのポイントと注意点
では、実際に葬儀場や火葬場の近くの不動産を売却する際に、どのような点に気をつければ良いのでしょうか?
1. 「告知義務」を忘れずに!
これは最も重要なポイントです。不動産を売却する際は、買主に対して物件に関する重要な情報を開示する「告知義務」があります。葬儀場や火葬場が近隣にあることは、買主の購入判断に影響を与える可能性がある「心理的瑕疵(かし)」とみなされるため、必ず事前に告知しなければなりません。
隠して売却した場合、後でトラブルになり、損害賠償請求や契約解除に発展するリスクがあります。正直に伝えることで、安心して取引を進められます。
2. その物件の「魅力」を最大限にアピールする
デメリットに目を向けるだけでなく、その物件が持つ「強み」を前面に出してアピールしましょう。
- 交通の便の良さ: 最寄り駅からの距離、バス停の有無、主要道路へのアクセスなどを具体的に伝えます。
- 生活利便性の高さ: 近くのスーパー、コンビニ、公園、学校、病院などの情報を詳しく紹介します。
- 静かな住環境: 夜間は静かであること、周辺の交通量が少ないことなどをアピールポイントにできます。
- 建物の状態や設備: リフォーム済みであることや、最新の設備が整っていることなど、建物自体の魅力を伝えます。
3. 適正価格を見極める
周辺相場をしっかり調査し、葬儀場や火葬場の影響を考慮した上で、適正な売却価格を設定することが重要です。無理に高い価格で売り出すと、なかなか買い手が見つからず、かえって売却期間が長引いてしまうことがあります。複数の不動産会社に査定を依頼し、その理由も詳しく聞いてみましょう。
4. 不動産会社の選び方がカギ!
こうした「少し特殊な事情」のある物件の売却は、経験豊富な不動産会社に依頼することが成功の秘訣です。
- 地元の情報に詳しい会社: その地域の特性や、過去の類似物件の売買事例をよく知っている会社は、適切なアドバイスをくれます。
- ネガティブ情報も隠さず伝える会社: 告知義務についてもしっかり説明し、買い手への伝え方も含めてサポートしてくれる会社を選びましょう。
- 多様な売却戦略を持つ会社: 一般的な仲介だけでなく、「不動産買取」など、多様な売却方法を提案できる会社であれば、万が一の場合にも安心です。
5. 「不動産買取」も選択肢に入れる
もし、仲介での売却が難しいと感じる場合や、すぐに現金化したい場合は、不動産会社に直接買い取ってもらう「不動産買取」という方法もあります。買取価格は仲介よりも安くなる傾向がありますが、スピーディーに売却でき、仲介手数料もかからないというメリットがあります。
まとめ:不安を味方に、賢い売却を!
葬儀場や火葬場の近くにある不動産でも、決して売れないわけではありません。大切なのは、物件の特性を理解し、その魅力を最大限に引き出し、そして何よりも「告知義務」を果たすことです。
信頼できる不動産会社と二人三脚で、あなたの不動産の価値を正しく伝え、最適な買い手を見つけましょう。この情報が、あなたの不動産売却の不安を解消し、成功への一助となれば幸いです。